相馬 泰|Yasushi Soma

基本的には、ありふれた物を写真に撮って、それが写真として自分に興味を抱かせる要因がどういうことなのかに関心があります。
自己の無意識が拾い上げてくるものを分析して意識化していくという方向が、考えられるひとつの要因ですが、そのことよりも写真本来の様々な性質からくる要因を考察することのほうにより興味が向いています。
敢えて云えば、オーソドックスな写真の枠の中で、写真とは何なのかを探る作業、写真についての写真、写真と云うもののイデアを考究しようということ、写真の形而上学みたいなものだろうかと思います。
今、撮っている写真に即して書くと、ある場所に立ったときにその全体を漠然としたひとつの景として認識しているわけですが、それを写真化した際に複数のものからセレクトしていく基準を考えることで、自分にとって写真が成立する要因を探っています。
実際の個人的な感じでは、撮り難い場所で(東京のよく知っている場所)、自分が一番扱い難いカメラ(ハッセルのSWC)を使って、自分が見慣れていないような(自分の写真のパターンを微妙に逸脱するような)写真を撮ろうということです。
いつも言い訳がましく語っていることですが、これは自己に向けての自問自答の様な行為で、あまり他者に向かっての開かれたものではありません。
人に見せることを通して複数の視点を認識することで、自分の中での限られた「写真」という枠を少しでも広げていくことが目的でもあるわけです。

1962 東京生まれ
日本大学芸術学部写真学科中退。
00年代にネット上での写真の在り方に興味を持ち、
東京及びその周辺で撮った写真をブログで発表し続ける。
グループ展
2011 「フウケイ」UP FIELD GALLERY
2010 「ながめる まなざす」UP FIELD GALLERY
2009 「LAND SITE MOMENT ELEMENT」 UP FIELD GALLERY

HP:
東京的日乗 http://nitijyou.exblog.jp/
Slice of Life http://d.hatena.ne.jp/danntyoutei/

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