企画展開催について

今回Place Mで開催する企画展は、私がディレクターとしてアップフィールドギャラリーで継続して開催してきた「風景に係わる写真の新たな表現にむけて」の企画展の考え方を踏まえて、新たな方向性を導く為に開催することにしました。出品作家の人選については、当然それぞれの作品の表現形態や強度を重視しますが、この企画展の方法論が長期にわたる協同性を有した作業ですので、関係における人間性も重要な要素と考えています。

実際の展の創出方法は出品作家が主体となって語り合い、お互いの作品を意識し合いながら、相互作用のもとに展の構造を考えて、展の全体性と各自の展示方法を創り上げていく協同性を大事にした独自な企画展です。
作家同士が緩やかな関係性を持ちながら、作家同士の相互作用で展を創り上げていく仕組みが、新しい形の運動体として表出することで、今日の写真状況に対して作用が生じるような強度を持った企画展を創りだしたいと思います。

その為には各作家の作品が、作家と写真のなかで閉じているのではなく、観る人それぞれの意識に、何かを投げ込んで行くような強度のある写真を提示していく事が必要です。また同時に自己作品と他者の作品との同一性と差異を認識することで、展示空間に於ける作品同士の緊張感をつくりだす事ができると思います。

Place Mで開催する企画展について

企画展「リフレクション」

Place M で2013年3月に開催する企画展「リフレクション」は、私がディレクターとして2007年から2011年まで継続してきました、企画展「風景に係わる写真の表現について」の考え方を踏まえて、新たな方向性を導く為に開催することにしました。

今回の企画展では、「風景に係わる写真家の表現と可能性」を示唆するために、風景に係わる写真の表現構造を明らかにしていきたいと思います。そのために展示は展示室別にキーワードを創り、各展示室の出品作家の表現形態をたどる事で、風景に係わる写真の表現構造が表象するような展示形態を創り上げています。

タイトルの「リフレクション」とは、選ばれた作家が集まり何度もやり取りを行いながら展示を作っていく作家同士のリフレクションであり、また展示された作品同士や各展示室が各々反映しあって、新たなイメージを表象させる事を意味しています。それゆえにカメラや視覚の隠喩とも言えると思います。

企画展には10名の写真家が参加してPlace M & M2 gallery 両方のギャラリーを使用して、2会期/各会期13日間で開催します。また会期中のイベントとして毎週土曜日に、展示室別のギャラリートークを開催します。

Director 湊 雅博

info@masahirominato.com
http://www.masahirominato.com

 

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